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シロアリ・害獣被害の早期対処法 ― 地主が守るべき資産の防衛術

地主にとって最大の財産は「土地」だけではありません。そこに建つ住宅やアパート、倉庫、古い実家、そしてそれらを利用して得られる家賃収入も、地主としての資産価値を形づくる大切な要素です。ところが、その資産価値を大きく損なう脅威の一つが「シロアリ」や「害獣」による被害です。

特にシロアリは気づいた時には柱や基礎部分を食い荒らしており、修繕には数百万円単位の費用がかかることもあります。また、ネズミ・ハクビシン・アライグマなどの害獣は、屋根裏に住み着いて断熱材を荒らしたり糞尿で建物を汚染したりし、衛生面や入居者からのクレームにもつながります。地主にとっては資産価値の低下だけでなく、入居率の悪化や訴訟リスクにも直結する深刻な問題です。

この記事では、地主が知っておくべき「シロアリ・害獣被害の早期対処法」について、3つの視点から詳しく解説します。

第1部:地主が知っておくべき「シロアリ・害獣被害の初期サイン」

地主として自分の所有物件を守るためには、まず「早期発見」が鍵となります。シロアリや害獣は、放置すればするほど被害が広がり、修繕費用も膨れ上がります。

◆シロアリ被害の初期サイン

・床がきしむ・沈む感覚がある
 
シロアリが床下の木材を食べることで構造が弱まり、歩いた時に沈む感覚が出ます。

・羽アリの発生
 
春から初夏にかけて羽アリを見かけたら要注意。特に浴室や玄関周辺で見かけた場合、すでに内部で被害が進行している可能性があります。

・木材の空洞化音
 
柱や床板を軽く叩いたとき、ポコポコと空洞音がする場合、シロアリ被害の疑いがあります。

◆害獣被害の初期サイン

・天井裏の物音
 
ネズミやハクビシンが夜間に動き回る音は、被害の初期サインです。

・糞尿の臭い
 
害獣は決まった場所に糞をする習性があるため、悪臭が強まります。

・断熱材の破損や電気配線のかじり跡
 
これらを放置すると、火災リスクにもつながります。

地主は定期的な点検や入居者からの報告を軽視せず、初期サインを見逃さないことが重要です。

第2部:地主が取るべき「早期対処の実務」

早期に発見できたとしても、地主が取るべき行動を誤れば被害は拡大します。ここでは地主に必要な早期対応の流れを整理します。

◆シロアリの場合

・専門業者への調査依頼
 
市販の薬剤で一時的に駆除できても、根本的な巣の駆除や予防は困難です。地主は必ず専門業者に調査を依頼すべきです。

・被害箇所の補強・修繕
 
柱や基礎部分が被害に遭っている場合、補強工事を行う必要があります。放置すれば建物の資産価値は大幅に低下します。

・予防処置(バリア工法・ベイト工法)
 
再発を防ぐため、薬剤散布やベイト工法(毒餌設置)を行うことが効果的です。

◆害獣の場合

・侵入口の特定と封鎖
 
屋根裏や換気口など、害獣が侵入する穴を徹底的に塞ぎます。

・捕獲・追い出し
 
動物によっては捕獲が法律で制限されているため、地主は必ず許可を持つ業者に依頼すべきです。

・清掃・消毒
 
糞尿で汚れた断熱材や床材は入居者の健康被害につながるため、撤去・消毒が不可欠です。

地主として、自己流で対処せず「早期に専門家へ依頼する」という判断が資産防衛につながります。

第3部:地主ができる「予防と長期的管理」

被害に遭ってから慌てるのではなく、地主は「予防」こそが最大の対策であると理解すべきです。

◆建物点検のルーティン化

・年1回以上のシロアリ点検

・空き家やアパート共用部分の巡回

・入居者からの小さな報告を軽視せず即対応

◆建物環境の改善

・通気性を確保して湿気をためない(シロアリ防止)

・草木の繁茂を防ぎ、害獣の隠れ場をなくす

・ゴミ置き場の管理を徹底し、ネズミの餌場を作らない

◆保険や契約での備え

近年では「シロアリ保険」や「害獣駆除の保証付き契約」も登場しています。地主は修繕費用を自己負担しないための仕組みづくりも検討すべきです。

地主は、建物を長期的に維持管理する視点を持つことで、資産の収益性を高めると同時に、将来の相続や売却時の価値維持にもつながります。
シロアリや害獣の被害は、地主にとって資産価値を揺るがす重大なリスクです。しかし「早期発見」「早期対処」「長期予防」という3つのステップを地主が実践することで、その被害を最小限に抑えることができます。

特に地主は、多くの不動産を所有しているがゆえに一つの被害が全体の資産に波及しやすく、軽視できません。専門業者との連携、定期点検の習慣化、予防策の導入を組み合わせることで、地主としての責任を果たし、大切な資産を守り続けることが可能です。

地主にとって「備えあれば憂いなし」。早めの一歩が、資産防衛の最大の武器になるのです。
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