【地主の相続】親が亡くなった後の地代は誰が受け取る?相続人が複数いる場合の注意点
「父が亡くなった後、借地人からの地代は誰が受け取ればよいのだろう?」
「相続人が兄弟3人いるけれど、土地を誰が相続するか決まっていない」
「借地人から振込先を変更したいと言われたけれど、どうすればよいかわからない」
地主さんが亡くなった際、このような問題に直面するご家族は少なくありません。
特に東京都の世田谷区、練馬区、板橋区、神奈川県の横浜市や川崎市、埼玉県の川越市や所沢市、千葉県の市川市や船橋市など、昔からの住宅地では、親や祖父母の代から土地を貸しているケースがあります。
普段は親が地代の管理をしていたため、相続人が借地人の名前や地代の金額すら把握していないこともあります。
さらに、相続人が複数いる場合には、地代の受取方法や土地の管理について意見が分かれる可能性もあります。
今回は、地主さんが亡くなった後の地代の取り扱いと、相続人が知っておきたい注意点について解説します。
1. 地主が亡くなったら、借地人からの地代は誰が受け取る?
地主さんが亡くなった場合、所有していた土地は相続の対象となります。
そして、土地を貸していた場合には、賃貸人としての地位も原則として相続人に承継されます。
つまり、地主さんが亡くなったからといって、借地人との土地賃貸借契約が自動的に終了するわけではありません。
例えば、東京都杉並区で父親が所有する土地を借地人に貸しており、毎月5万円の地代を受け取っていたとします。
父親が亡くなり、相続人が母親と子ども2人だった場合、遺産分割が終わるまでは、原則として土地は相続人の共有状態になります。
ここで注意したいのが、土地の所有権と、相続開始後に発生する地代の取り扱いです。
相続開始後、遺産分割が成立するまでに発生した地代は、原則として各共同相続人が相続分に応じて取得するものとされています。
これは、最高裁判所の判例でも示されている考え方です。
そのため、後日、遺産分割協議によって長男が土地を単独で相続することになったとしても、それ以前に発生した地代が当然にすべて長男のものになるわけではありません。
ただし、相続人全員で別の取り扱いについて合意することは考えられます。
また、遺言書がある場合や、相続人の間で管理方法について取り決めがある場合には、個別の確認が必要です。
神奈川県横浜市港北区や川崎市中原区、埼玉県さいたま市浦和区、千葉県松戸市などで貸宅地を相続する場合にも、まずは遺言書の有無と相続人の状況を確認することが重要です。
2. 相続人が複数いる場合に起こりやすい地代のトラブル
地主さんの相続で問題になりやすいのが、地代の受取口座や管理方法です。
例えば、埼玉県川口市で父親が所有していた貸宅地を兄弟3人が相続することになったとします。
父親が生前使用していた銀行口座に地代が振り込まれていましたが、死亡後に口座が凍結され、借地人から「今後はどこに振り込めばよいのですか?」と問い合わせがありました。
このような場合、相続人の一人が独断で自分の口座を指定してしまうと、後から他の相続人との間でトラブルになる可能性があります。
そのため、まずは相続人間で地代の受取方法や管理担当者について話し合うことが大切です。
例えば、相続人全員の合意によって代表者を決め、代表者が地代を受領したうえで、収支を記録・管理する方法が考えられます。
ただし、代表者が地代を受け取ったからといって、その地代がすべて代表者個人の収入になるわけではありません。
各相続人への帰属や税務上の取り扱いについても確認が必要です。
また、地主さんが亡くなったことを借地人に知らせていない場合には、借地人が従来どおりの方法で地代を支払い続けているケースもあります。
東京都大田区や品川区、神奈川県藤沢市、千葉県柏市などで複数の借地人に土地を貸している地主さんの場合、借地人ごとに地代の支払日や支払方法が異なることもあります。
そのため、相続が発生した際には、次のような情報を整理しておくことをおすすめします。
・借地人の氏名や連絡先
・土地の所在地と地代の金額
・地代の支払日と振込先
・地代の未払いの有無
・更新料や承諾料などの取り決め
・固定資産税や都市計画税などの負担状況
特に注意したいのが、地代の未払いが発生している場合です。
相続開始前に発生した未収地代と、相続開始後に発生する地代では、相続財産や税務上の取り扱いが異なる場合があります。
また、相続人間で受取人について争いがあり、借地人が誰に支払えばよいかわからない場合には、弁済供託などの方法が問題となることもあります。
借地人に混乱を生じさせないためにも、相続人間で早めに管理方針を整理しておくことが重要です。
3. 地主が元気なうちに準備しておきたい地代管理と相続対策
地主さんの相続では、土地そのものの分け方に注目が集まりがちですが、実際には地代の管理方法も重要な問題です。
例えば、東京都練馬区で5区画の貸宅地を所有している地主さんが、子ども3人に財産を残そうと考えている場合を想定してみましょう。
土地ごとに地代や面積、借地人との関係が異なるため、単純に土地を分けるだけでは公平な相続にならない可能性があります。
また、底地は一般的な更地と異なり、借地人の権利が存在するため、土地所有者が自由に利用できるとは限りません。
地代収入があっても、土地の評価額に対して収益性が低い場合もあります。
そのため、相続対策を考える際には、土地の評価額だけでなく、地代収入や固定資産税などの支出、将来的な売却の可能性も含めて検討する必要があります。
まず取り組みたいのが、所有する貸宅地ごとの管理台帳を作成することです。
例えば、東京都足立区、埼玉県朝霞市、千葉県習志野市など、複数の地域に貸宅地を所有している場合には、所在地ごとに契約内容や収支を整理しておくとよいでしょう。
次に、誰が土地を相続するのか、誰が地代を管理するのかについて、家族で話し合っておくことも大切です。
相続人全員が土地を共有する方法もありますが、将来の売却や契約更新、借地人との交渉などで意見がまとまらなくなる可能性があります。
そのため、可能であれば特定の相続人に底地を承継させ、他の相続人には別の財産を取得させる方法なども検討したいところです。
ただし、財産の内容や相続人の希望によって適切な方法は異なります。
また、底地を次世代に引き継ぐことが本当に望ましいのかについても検討する必要があります。
神奈川県鎌倉市や茅ヶ崎市、埼玉県ふじみ野市、千葉県市原市などで長年貸している土地について、将来的な管理負担を軽減するため、借地人への底地売却や第三者への売却を検討することも選択肢になります。
さらに、認知症などによって地主さん自身が財産管理を行うことが難しくなる場合に備え、家族信託や任意後見などを検討する方法もあります。
ただし、これらの制度にはそれぞれ特徴や制約があるため、専門家と相談しながら判断することが大切です。
相続が発生してから地代の管理方法を考えるのではなく、地主さんが元気なうちに管理体制を整えておくことが、円滑な財産承継につながります。
地主さんが亡くなった後も、借地人との土地賃貸借契約は原則として継続します。
しかし、相続人が複数いる場合には、地代を誰が受け取るのか、誰が土地を管理するのかといった問題が発生することがあります。
特に東京・神奈川・埼玉・千葉で複数の貸宅地や底地を所有している地主さんは、土地の相続方法だけでなく、地代収入や管理体制についても事前に整理しておくことが重要です。
地主不動産相続相談室を運営する不動産相続アーキテクツ株式会社では、地主さんが抱える底地・借地の問題、相続に伴う不動産の権利関係の整理、底地の売却、資産の組み換えなどについてご相談を承っています。
「親が亡くなり、地代を誰が受け取ればよいかわからない」
「相続人が複数いるため、貸宅地の管理方法で悩んでいる」
「子どもたちに底地を相続させるべきか相談したい」
このようなお悩みがありましたら、地主不動産相続相談室までお気軽にご相談ください。