生前贈与と新NISAの究極タッグ!2026年版・加算期間7年化を乗り越える「賢い資産移転」と法人活用
「亡くなる前にあわてて渡したお金は、最初から渡さなかったものとして税金を計算します」
国税庁から突きつけられたこのルール改定こそが、地主業界を揺るがしている「生前贈与の持ち戻し(加算)期間7年化」です。
かつては「亡くなる前3年間」の贈与だけが相続財産に連戻し(加算)されるルールでしたが、段階的な経過措置を経て、2026年現在は「過去7年分」へと大幅に期間が延長されています。
つまり、80歳や85歳になってから焦って110万円ずつ子供に贈与を始めても、そのお金はほぼすべて「相続税の課税対象」として国税に連れ戻されてしまうのです。
この「7年加算の壁」を打ち破り、1円も無駄な税金を払わずに資産を次世代へ移転させるための3つの抜け穴を解き明かします。
【第1部】「7年加算の壁」を無力化する第1の抜け穴:「孫」への生前贈与
7年加算ルールの恐怖に怯える地主さんに、まず知っていただきたい最大の抜け穴があります。
それは、「相続で財産をもらわない人(=お孫さんや義理の息子の嫁・旦那など)への生前贈与は、原則として7年加算の対象外(連れ戻されない)」という法律のルールです。
・なぜ「孫」なら大丈夫なのか?
7年加算のルールが適用されるのは、基本的に「遺言や法定相続で直接財産を受け取る人(主に配偶者や子供)」に限られます。法定相続人ではないお孫さんへ贈与したお金は、例え亡くなる前日に贈与したものであっても、相続税の対象に連れ戻されることはありません。
・「子供」を飛ばして「孫」に渡す節税効果
親から子、子から孫へと2回相続を経由すると、その都度高い相続税が引かれます。しかし、お孫さんへ直接生前贈与(または遺贈)しておけば、「相続税を1回分スキップ(飛越)できる」という莫大な節税メリットが生まれるのです。
【第2部】生前贈与×新NISA!子や孫の「非課税口座」を買い占める最強スキーム
お孫さんや子供たちへ生前贈与した現金を、ただ彼らの銀行口座に眠らせておくのは、2026年のインフレ時代において非常にもったいない話です。
ここで登場するのが、「新NISA(少額投資非課税制度)」との連携です。
・地主(親・祖父)から、子や孫へ年間110万円(非課税枠内)の現金を贈与する。
・現金を受け取った子や孫は、自分自身の「新NISA口座」へその資金を投入する。
・世界株や優良ファンドで運用し、非課税で資産を増やす。
このスキームの凄まじいところは、地主側の手元からは「相続税の対象となる現金」が消えて税金が下がり、受け取った子や孫の側では「運用益が完全非課税になる最強のポケット(新NISA)」でお金が自動的に増えていく点にあります。
将来の相続税の「納税原資(キャッシュ)」を、親の資産を削りながら、子や孫のサイフの中で非課税で爆発的に育て上げることができるのです。
【第3部】「法人(プライベートカンパニー)」を経由した無敵の資産移転
「贈与契約書を毎回作ったり、名義預金と疑われたりするのが面倒だ」という地主さんには、連載初期で解説した「資産管理会社(法人)」を活用した資産移転が最強の解決策になります。
個人の財産を直接「贈与」するから、7年加算や贈与税の手続きが煩わしくなるのです。
法人を設立し、子供やお孫さんを「法人の役員(取締役や監査役)」に就任させておけば、何一つ怪しまれることなく、毎月堂々と「役員報酬(給料)」としてキャッシュを渡すことができます。
・贈与税ではなく「給与」として合法的に移転
役員報酬として払ったお金は法人の経費(損金)になり、法人の税金を下げる効果もあります。受け取った子供や孫も、給与所得控除が使えるため、贈与税よりもはるかに安い税負担で合法的にキャッシュを受け取ることができます。
・7年加算のルールが「100%適用されない」
役員報酬として渡したお金は「労働の対価(給料)」であって「贈与」ではありません。したがって、亡くなる直前の7年間に払った給料であっても、相続税に連れ戻されることは100%ありません。
パターンA:子供への従来の「暦年生前贈与」
・7年加算ルールの影響:直撃(過去7年分が相続税に連れ戻される)
・移転先の資金の増え方:銀行預金として眠り、インフレで目減り
・税務署からの指摘リスク:高い(名義預金や贈与契約の不備を突かれる)
・主なメリット:手軽だが、高齢になってからの開始は無効
パターンB:孫への贈与 + 新NISA活用
・7年加算ルールの影響:なし(孫への贈与は対象外)
・移転先の資金の増え方:新NISAで非課税運用(爆速で増加)
・税務署からの指摘リスク:低い(正しく申告・口座管理すれば安全)
・主なメリット:相続税を1回スキップ+運用益非課税
パターンC:法人を活用した役員報酬
・7年加算ルールの影響:完全ゼロ(給料のため連れ戻しなし)
・移転先の資金の増え方:確実に手元現金として蓄積される
・税務署からの指摘リスク:ゼロ(法人の決算書に基づき堂々と支給)
・主なメリット:法人の節税と子供の納税原資作りが同時に完了
「子供に毎年110万円を振り込む」という昭和・平成の単純な生前贈与の時代は終わりました。
2026年の大増税時代を生き抜く地主がやるべきなのは、
・加算ルールの対象外である「お孫さん」へターゲットを広げること
・渡した現金を「新NISA」へ流し込んでインフレに勝つ非課税資産に育てること
・「法人(会社)」の形を使って、役員報酬としてノーリスクでキャッシュを移すこと
この「誰に」「どう渡すか」のシステムを親が元気なうちに構築しておくことで、国税庁の「7年ルール」という網を完全に無力化し、先祖代々の富を1円の無駄もなく次世代へ継承することができるのです。