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地主さん向けコラム


地主さん向けコラム

「節税」ばかり気にすると、家族の仲が壊れる理由

地主の相続において「節税」は甘い響きを持っています。「数千万円の税金が浮く」と言われれば、どんな対策でも正解のように思えてしまうものです。しかし、相続の現場を長く見ていると、皮肉な事実に直面します。

それは、「完璧な節税対策をした家ほど、相続後に家族がバラバラになっている」という現実です。

税金をゼロにすることに全力を注いだ結果、家族の会話がゼロになり、最後には裁判所で顔を合わせる……。

そんな悲劇を避けるために、なぜ節税への過度な執着が「争続」を引き起こすのか、その裏側に隠れたリスクを知っておく必要があります。

【第1部】「分けにくい節税資産」が公平性を奪う

節税対策の王道といえば、更地にアパートを建てたり、借金をして収益物件を購入したりすることです。これによって土地の評価額は劇的に下がりますが、同時に「資産の柔軟性」も失われます。

現金なら1円単位で分けられますが、アパートが建った土地はそうはいきません。「長男にはアパートを、次男には現金を」と分ける際、節税を優先して現金をすべてアパート建設に投じてしまっていたらどうなるでしょうか。次男に渡すものがなくなり、不公平感だけが残ります。

また、節税のために無理に評価を下げた不動産は、相続人から見れば「借金という重荷がついた、動かせない荷物」に見えることもあります。「税理士が計算した得」と「家族が感じる損」のギャップが、兄弟間の修復不可能な溝を作ってしまうのです。

【第2部】親の「良かれと思って」が子の負担になる

多くの地主さんは、「子供たちのために1円でも多く残してやりたい」という一心で節税に励みます。しかし、その対策の内容を子供たちが望んでいるとは限りません。

例えば、先祖代々の土地を守るために複雑な信託を組んだり、節税のために孫と養子縁組をしたりといった対策は、子供たちのライフプランを縛ることにもなりかねません。「土地を守ってほしい」という親の強い想い(エゴ)が節税という形を借りて押し付けられると、子は心理的な圧迫感を感じます。

「親は税金を安くすることばかり考えて、自分たちの今の生活や気持ちをちっとも理解してくれなかった」という不満は、親が亡くなった瞬間に、他の兄弟への攻撃性となって現れます。節税テクニックは、家族の対話の代わりにはならないのです。

【第3部】「遺留分」を無視した極端なスキームの代償

節税を極限まで突き詰めようとすると、特定の相続人に資産を集中させる手法(特定の土地を1人に継がせて特例をフル活用するなど)が選ばれがちです。これが、他の相続人の権利である「遺留分(いりゅうぶん)」を侵害する火種となります。

「税金がこれだけ安くなるんだから、お前への取り分が少なくても我慢しろ」という理屈は、法的には通用しません。取り分を削られた兄弟は、土地を継いだ兄弟に対して「遺留分侵害額請求」を行い、金銭での支払いを求めます。

せっかく節税して現金を残さなかったのに、結局、土地を継いだ相続人が多額の現金を工面して兄弟に支払わなければならなくなる……。これでは節税した意味がありません。数字上の「節税額」よりも、家族間の「納得感」のほうが、結果として資産を減らさないための近道になることが多いのです。
相続対策の主役は「税金」ではなく「人」です。

節税はあくまで手法の一つであり、目的ではありません。本当の目的は、親がいなくなった後も、子供たちが仲良く、それぞれの人生を豊かに送れるようにすることはずです。

もし今、あなたが検討している対策が「家族の誰かを我慢させるもの」になっていないか、一度立ち止まって考えてみてください。100点の節税よりも、80点の節税と100点の円満。地主として選ぶべき道は、どちらでしょうか?
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